
海月ラビィ「やさしさと神経質の境界線」
「気が利くね」と言われると、嬉しくなります。
相手が求める前に動けたり、
小さな変化に気づけたりするのは、
私の長所のひとつだと思っています。
けれど、時にはその長所が、
自分を苦しめることもあります。
「こう言ったらどう思うかな」
「この行動は迷惑じゃないかな」
そんなふうに相手の気持ちを先読みしすぎて、
本当は必要のない心配まで背負ってしまうのです。
やさしさと神経質の境界線はとてもあいまいで、
少し気を抜くと簡単に越えてしまいます。
それは決して悪いことではないけれど、
心のエネルギーを消耗させる原因にもなります。
だから最近は、
「相手を思いやること」と「自分を守ること」を
同じくらい大切にするよう心がけています。
無理にすべてを察しようとせず、
相手が発するサインを自然に受け止める。
そんな距離感を保つことで、
やさしさが自分の負担にならずにすむようになりました。
気が利くことは、やっぱり私の誇りです。
けれど、その誇りを守るためにも、
心の余白を大切にしながら過ごしていきたいと思います。