
海月ラビィ「感情に飲まれそうなとき、客観視という知恵を」
ときどき、心が大きく揺れる瞬間があります。
怒り、悲しみ、不安、焦り――。
そうした感情が押し寄せてくると、
私たちはつい、自分を見失いがちです。
そんなときに意識したいのが「客観視」です。
客観視とは、自分のことを外側から眺めるように見ること。
まるで映画の登場人物のひとりとして、自分を観察するような視点です。
「私は今、怒っている。なぜ?」「私は不安を感じている。どこから来た不安?」
そう問いかけてみることで、感情に飲まれずに、落ち着いて自分を見つめることができます。
大切なのは、感情を否定するのではなく、
ただそれを眺めて、認めてあげること。
怒っている自分、泣いている自分を否定せず、
「ああ、そんなに苦しかったんだね」と
そっと声をかけるような気持ちで接してあげてください。
客観視を心掛けることで、
頭の中が整理され、自然と冷静さが戻ってきます。
そして次にどう動くべきか、どこまで立ち止まるべきか、
判断ができるようになります。
人は感情の中にいるとき、自分のことが一番見えなくなります。
だからこそ、意識して一歩引いてみることが、
自分を守る最大の武器になるのです。
今日のあなたの中に、小さな嵐が吹いていたとしても、
少しだけ立ち止まって、深呼吸して、
その嵐を見つめる時間を持ってみてください。
静かに、そして確かに、あなたの心は整いはじめます