【まる】受け取り上手は愛され上手
仕事帰りに美味しそうなケーキが目に入り、買って帰った日のことです。
帰宅してケーキの存在を告げると、子どもたちの目がぱっと輝いて、「やったー!」と全身で大喜び。
その反応を見たとき、一瞬で私まで嬉しくて幸せな気持ちになったんです。
でも、夫の反応は
「もったいないから、いいよ。」
そう言ってケーキには手をつけず、横でポテトチップスを食べ始めたんです。
その小さな仕草を見たとき、
さっきまで胸の中でパンパンに膨らんでいた嬉しくて幸せな気持ちが、しぼんでしまった感覚になりました。
もちろん、夫に悪気があったわけではないのはわかる。
甘いものの気分じゃなかったけど
「気を遣わせたくない」から「もったいないからいいよ」という優しさだったのかもしれない。
遠慮という名の、彼なりのオブラート。
遠慮は、相手を思いやるための優しい選択になることもあります。
でも、遠慮よりも「受け取る優しさ」が人と人の距離を縮め、関係をあたためることもあります。
私は誰かから贈り物をもらったとき、
うれしい気持ちをまっすぐ相手に伝えたい。
「わぁ、ありがとう!」
「すごく嬉しい!」
そんなふうに、受け取った想いごと、丸ごと抱きしめて返したい。
贈り物って、モノそのものもそうだけど、
その人が自分のことを思い浮かべてくれた時間もすごく愛しいから。
だからこそ、その気持ちをしっかり受け取れたとき、お互いの心があたたかくなるんですよね。
「受け取り上手」は「愛され上手」。
遠慮が必要な場面もあるけれど、
大切な人からの優しさは、大人だからこそ子どものように無邪気に喜んでいい。
そんなふうに思った、ある日の小さな気づきでした。
(夫はポテトチップスの後にケーキ食べてました。だったら最初から食べてよ!笑)

