【ジャニス渚】世界はどうしてる?師走の忙しさを比べてみた
「師走は何かと忙しい」
この言葉を聞くだけで、年末の慌ただしい空気を思い出す人も多いのではないでしょうか。
師走(しわす)は、旧暦で12月を表す日本独特の呼び名です。
語源には諸説ありますが、「師(お坊さん)でさえ走り回るほど忙しい月」
という説がよく知られています。
それほど昔から、日本人は12月を特別に忙しい時期として感じてきたのです。
なぜ日本の12月は忙しいのか
理由の一つは、年末に行事や区切りが集中していることです。
・仕事や学校の締めくくり
・大掃除
・忘年会
・年賀状の準備
・お正月の支度
これらを「年内に終わらせなければならない」という意識が、日本人にはとても強く根付いています。
「新しい年は、きれいに整った状態で迎えたい」
そんな気持ちが、師走を一層忙しくしているのかもしれません。
忙しいのは日本人だけ?
では、年末に忙しくなるのは日本人だけなのでしょうか。
実は、年末が忙しいのは世界共通です。
欧米では12月にクリスマスがあり、買い物やイベント、仕事の締めで街は大賑わいになります。
但し、大きな違いは年末年始に長い休暇を取る人が多いこと。
忙しさの後に、しっかり休む時間があります。
一方、中国や韓国では、最も忙しくなるのは12月ではなく、旧正月(春節)の前。
日本の「師走」に近い慌ただしさは、その時期に訪れます。
「師走」という言葉が教えてくれるもの
こうして比べてみると、「師走」という言葉は単なる月の名前ではなく、
日本人の価値観や生き方を映す言葉だと感じます。
忙しさの中にも、けじめを大切にし、次の一年を気持ちよく迎えようとする心。
それが、今も昔も変わらず「師走」に込められているのではないでしょうか。
慌ただしい毎日だからこそ、少し立ち止まって、
「なぜこんなに忙しいんだろう?」
と考えてみるのも、師走ならではの楽しみ方かもしれません。

