
【ジャニス渚】今でも職業病として同じ夢を見る
昔の仕事を辞めたのに、なぜか今でも見る夢がある
舞台はいつもあの場所。
登場人物も決まっている。
そして、夢の中の私は、決まって焦っている…。
◇職業病としての「夢」
かつて私は、大手スポーツクラブで、エアロビクスインストラクターをしていました。
その頃は、レッスンの準備や音楽編集、振り付けに追われる毎日。
体力も気力も必要な仕事でした。
そんな私が、何十年経った今でも時々見る夢。
◇夢の中で止まる、あのカセットテープ(懐かしい)
夢の中での私は、クラスの前に立っている。
スタジオには、すでに会員さんたちが並んで待っている。
私はオーディオの前で、必死にカセットテープの頭出しをしている。
でも、なかなかちょうどいい場所で止められない。
早すぎたり、遅すぎたり、もう一度巻き戻したり…。
その間、時間だけがどんどん過ぎていく。
会員さんたちは、黙って待っている。
優しい表情なのに、その静けさが逆にプレッシャーになる。
汗がにじむ。
心臓がバクバクしている。
夢は大体そこで目が覚める。
◇なぜこんな夢を、今でも見るのか?
この夢を見るたび、「まだ引きずっているのかな?」と。
しかし、それは未練というより「責任感の残像」だと思う。
・「人を待たせてはいけない」
・「段取りをミスしちゃいけない」
・「いいレッスンしなきゃ」
そんな思いが、あの頃の自分の中には確かにあった。
それは、もうその仕事をしていない今でも、どこかで生きているのかもしれない。
◇夢は”過去”ではなく”私の一部”
職業病としての夢は、「もうやっていないこと」を繰り返す不思議な時間だけれど、
見方を変えれば、それだけ真剣に向き合っていた証でもある。
誰かにとっては、ただのカセットの頭出しかもしれない。
けれど、私にとってはそれが「仕事」だった。
夢に出るということは、あの時間が今でも私の中に、しっかり息づいているということ。
◇同じ夢を見る人へ
もし、あなたも昔の仕事の夢を見て、うなされたことがあるなら、
疲れている証拠」ではなく、「頑張ってきた記憶」かもしれません。
同じ夢を何度も見るのは、あなたの中にまだ残っている「誠実さ」や「責任感」が、
形を変えて顔を出しているだけ。
(※この夢を見る人は、他にも同じインストラクターでいました)
■よくある「職業病としての夢」の例
・教師:授業に間に合わない、教材を忘れる、生徒が騒いでいる夢
・医療職:手術や処置がうまくいかない、急患が来る夢
・接客業:ずっとレジに並ばれている、クレーム対応が終わらない夢
・エンジニア・IT系:コードが動かない、パグに追われる夢
・物流・ドライバー系:荷物が届かない、ルートが分からない夢